HUMAN
STORIES
「生活とアートの
融合」がもたらす
豊かな暮らし
「+S」Spiral Market
KITTE 1F普遍的デザイン、なじむ色、
そして、持続可能であること
「エターナルデザイン」をコンセプトに、“永く”愛用できる雑貨を扱う「スパイラルマーケット」。雑貨セレクトショップの草分けであり、本店のある東京・青山の複合文化施設「スパイラル」では、1985(昭和60)年の創業以来、多様な視点から「生活とアートの融合」を提案し続けている。「その中で築き上げたメーカーや作家さんとのネットワークが『スパイラルマーケット』の財産」と、シニアマネジャーの今野政範さんは話す。実は彼自身も、学生時代は彫刻を専攻していたそう。
「表現の仕方は違うけれど、作品の魅力をどう伝えるかという部分では、今の仕事と共通点があるかもしれません。遠方から作家さんが搬入に来て、一緒に売り場を作り、そこでお客様がアイテムを手に取る。作品を通して人と人をつなぐ場を提供できるのはうれしいですね」
そうして作り手を支えるのも「スパイラルマーケット」の役割だ。 「『エターナル』なアイテムとして、普遍的なデザインであり、生活に溶け込みやすい色や素材へのこだわりといったセレクト基準はあります。でも、それだけではなく、伝統的な工芸品も作家性の高いアイテムも作り続けられること、つまり持続可能なもの作りであることが重要なんです。例えば、人気の器作家イイホシユミコさんのプロダクトラインは『手作りとプロダクトの境界』がコンセプト。元となる型は作家さんがろくろで作り、手作りの味わいを残しながら、ある程度、大量生産できる仕組みを生み出しています。
できる限りもの作りにおける背景や作り手のストーリーをお伝えすることで、“もの”との関わりを大切にする豊かな暮らしをご提案したいと考えています」
奇しくもコロナ禍でおうち時間が増えたことで、“もの”への価値観にも変化が見られるという。
「ルームフレグランスや食器類など、普段使うものにこだわる人が増えたと思います。コロナ禍ではオンラインでの購入が多かったですが、本来は店舗で香りや手触りを感じてほしいもの。足を運んでもらうためにも、『スパイラルマーケット』を常に新しい発見がある場所にしたいですね」
「+S」Spiral Market「プラスエス」スパイラルマーケット
1F SHOP PAGESIDE STORY
新しい才能をより多くの人へ届けるために。
そして、毎日の暮らしがワクワクするように。
雑貨セレクトショップが増えた昨今、「作家の1点ものの価値が見出されている」と「スパイラルマーケット」の今野政範さん。確かな技術を持った老舗メーカーと作家のつなぎ役としてプロデュースを行ってきた「スパイラル」が主催する若手作家の発掘・育成・支援を目的としたアートフェスティバル「SICF(スパイラル・インディペンデント・クリエイターズ・フェスティバル)」ともイベントを通して連動している。「イベントを通して新しい才能を知ってもらいたいんです。参加した作家さんの作品を期間限定で販売するなど、継続的にお付き合いしています。お客様の想像力を刺激するような、毎日の暮らしがワクワクするようなアイテムをこれからも届けたいですね」。