1962年、大阪府生まれ。早稲田大学在学中より、歌人・佐佐木幸綱の影響を受けて短歌を始める。
1987年第1歌集「サラダ記念日」を刊行、260万部を超えるベストセラーになる。翌年同歌集で第32回現代歌人協会賞。2004年「愛する源氏物語」で第14回紫式部文学賞を受賞。2006年、「プーさんの鼻」で第11回若山牧水賞。2021年、「未来のサイズ」で第55回迢空賞、第36回詩歌文学館賞。長年の清新な創作活動と短歌の裾野を広げた功績により朝日賞受賞ならびに紫綬褒章。最新歌集は『アボカドの種』。
短歌は、日記よりも手紙に似ています。誰かに心を届けたくて、誰かと思いを共有したくて、言葉を紡ぐものだから。そして実生活でも私は手紙が大好きで、紙の手触りや、切手を選ぶ時間や、手書きの文字の温もりなど、アナログならではの良さを楽しんでいます。
古来、和歌の世界では「花」と言えば桜のことでした。それほど桜の存在感は大きいもの。KITTEという舞台で、桜の花のように短歌が舞う展示を、ぜひお楽しみください。それらの歌のどれかが、あなたへ届く手紙となりますように。