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時計という枠を超え、
G-SHOCKというジャンルに

G-SHOCK STORE

KITTE 3F

1983年に誕生し、「スピード」「ジェイソン」「イルクジ」といった愛称で親しまれる人気シリーズを数多く生み出したG-SHOCK。2024年12月には初代G-SHOCKの復刻モデルが発売され、フェイスデザインのカラーリングからベゼル、バンドまで、オリジナルを忠実に再現。40年以上前のデザインながら、発売後すぐに完売状態が続くほどの熱狂を持って迎えられ、その魅力の普遍性を裏付けた。

「G-SHOCKは開発者やメーカーの情熱が非常に強いブランドです。それがファンの方に伝わっているから、愛され続けているのだと思います」と語るのは、「G-SHOCK STORE」丸の内店の店長・古井翔也さん。

「G-SHOCKは初代の開発者である伊部菊雄氏が提出した、『落としても壊れない時計をつくる』という一文だけの企画書から始まっています。それが意外にも通ってしまったため、やるしかないと試行錯誤して完成にこぎつけました。その熱意が今も続いているのです」

時計は繊細で壊れやすいというイメージを、G-SHOCKは覆した。その後、1996年にはフルメタルの「MRG100」が誕生し、G-SHOCKのイメージさえ覆すことになる。

「メタル化のときも伊部氏の『壊れないメタルウオッチを作りたい』というシンプルな想いが原点でした。それが最高峰ラインの『MR-G』シリーズへと進化していくのですが、どれだけ進化しても耐衝撃性能と20気圧防水は守り続けていて、全モデルに搭載しています。新しいデザインをつくろうとすると、壊れやすいことが障壁になりやすいんです。でも、さまざまな素材を試したり、AIの技術を活用したりして、なんとか壁を乗り越える。そういうチャレンジ精神を大切にしているブランドだと思います」

それを支えるのがG-SHOCKのマザーファクトリー、山形カシオだ。「山形カシオの自動化システムやテクノロジーが量産設計を可能にしています。一方で、最高峰の『MR-G』シリーズは専用の工房があり、人の手を加えて組み立てる。この作業は、独自の技能認定制度でゴールドとプラチナのメダルを与えられた職人しか担当できません。山形カシオには日々研鑽を続ける職人や技術者たちの、卓越した技と最先端技術が集まっているんです」

チャレンジ精神と技術力で多様なラインナップを生み出し、今や1万円台から100万円近いモデルまでが揃う。そんな時計ブランドは、他に類を見ないだろう。

「時計という枠を超え、G-SHOCKというひとつのジャンルになっていると思っています。これからも素材や技術力、独創性でファンを驚かせるアイテムが登場するので、ぜひ店舗に足を運んでほしいですね」

タフでなければ、
G-SHOCKではない――

「頑丈さと耐久性がG-SHOCKの革新的価値」とブランド哲学を語ってくれた古井さん。店内にはコンパクトなシリーズからビッグフェイスまで揃い、「誰もが好みの1本を見つけられる」と言う。周辺がビジネス街の丸の内店では「MR-G」シリーズやフルメタルモデルが充実している。
「頑丈さと耐久性がG-SHOCKの革新的価値」とブランド哲学を語ってくれた古井さん。店内にはコンパクトなシリーズからビッグフェイスまで揃い、「誰もが好みの1本を見つけられる」と言う。周辺がビジネス街の丸の内店では「MR-G」シリーズやフルメタルモデルが充実している。

G-SHOCK STOREG ショック ストア

3F SHOP PAGE

SIDE STORY

「泥水でも壊れないですか?」。
G-SHOCKならではの会話に宿る信頼感

誕生当初はアメリカで先に人気に火が付き、海外の映画俳優やミュージシャンが着用したことから日本でもブームとなったG-SHOCK。そのため、日本人の中には海外ブランドだと思っている人も多いよう。「海外の方のほうが日本ブランドという認識が強く、『山形カシオでつくっているのはどれですか?』とよく聞かれます。その点、日本のモノづくりへのこだわりを大切にするKITTEで、日本が誇るブランドに育てていくというブランドの姿勢に貢献できていると思います」と古井さん。自身も入社する前は「G-SHOCKはファッションアイテムとして、おしゃれに気を遣う人が身につけるものというイメージが強く、スニーカーと同じような感覚で所有していました」と語る。「でも、働いていくなかで歴史やコンセプト、素材へのこだわりなどを学ぶにつれ、原点であるタフネスや開発者の熱意が継承されている、すばらしいブランドなんだと思うようになりました。実際に店頭で『泥水でも壊れないですか?』と聞かれたこともあります。自衛官や消防士、警察官といった、本当にタフネスが必要な最前線で活躍する方々が信頼してくれているというのは印象的でした」。ほかの時計ブランドでは、なかなか聞くことのない会話だろう。ファッション性と機能性、どちらも諦めない。G-SHOCKが世代を超えて愛され続けているのも納得だ。

店内の大きな窓から東京駅の駅舎が正面に臨む抜群のロケーション。堂々とした佇まいが、日本ブランドの誇りを後押ししているよう。
ブランド初期から愛され続けるアイコニックモデル。初代から受け継ぐ角型フォルムが特徴の「ORIGIN」シリーズと、「三つ目」の相性で親しまれる「6900シリーズ」も、カラーバリエーションの増加など進化を続けている。
古井さん愛用の1本は、フルメタルシリーズ「GMW-B5000」の中で唯一樹脂バンドを採用しているモデル。「遊び心があって、カジュアル過ぎないデザインが気に入っています。趣味のキャンプでもガンガン使っているので傷だらけですが、それでも壊れません!」。
初代モデル“DW-5000C”のコンセプトを受け継ぎ、さらなる薄型化を果たしたデジタル・アナログコンビネーションモデルの「GA2100」は、発売当時、限定モデルではないのに入荷の目処が立たないほど人気だったそう。写真はそのDNAを受け継いだフルメタルモデル「GMB2100」。
過酷な環境下での使用を想定したMASTER OF Gシリーズ「レンジマン」。タフネスに加え、心拍計など運動状況を把握しながらの活動を可能にする、さまざまな機能が搭載されている。
ウインターシーズン限定の「Gプレゼンツ ラバーズコレクション」も定番のシリーズ。G-SHOCKのペアウォッチで、毎年テーマに合わせた特別なデザインが人気を集める。もちろん、こちらも耐衝撃性能と20気圧防水搭載。