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KITTEで見つけたお気に入り

モノがたりを探して
[ 第11回 ] しまおまほ

炊飯器の蓋を開ける瞬間の不思議象印御膳 ご褒美(鯛茶漬け付) 2,680円
※税込価格

もしも、炊飯器が「ピーピー」と鳴って、蓋を開けて目に飛び込んだのが欲しかった最新のスマートフォンだったら…一瞬、思うはずです。
 「嬉しいけど…今は炊き立てご飯の方が良いかな~」って。
 不思議です。炊飯器の蓋を開ける瞬間ってワクワクします。毎日のことなのに。中に何が入っているか、わかりきっているのに。だから、店の名前が「象印」って聞いただけで炊飯スイッチを押したときみたいに、ワクワクのタイマーがカウントダウンを始めました。
 お店に入って、席について…もちろん、その先はご想像の通りです。おいしいご飯と、どれもがベストマッチ! な、おかずのお皿を行ったり来たり。
 窓の外に見える東京駅が、羨ましそうにこちらを見ていました。

象印食堂 東京店 [5F]

ヘアメイク/村田真弓

Maho Shimao

エッセイスト。1997年、高校生のときに描いた漫画『女子高生ゴリコ』でデビュー。雑誌や文芸誌でエッセイや小説を発表するほか、ラジオのパーソナリティとしても活躍。著書に『マイ・リトル・世田谷』『ガールフレンド』『スーベニア』『家族って』など。