HUMAN
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サイズだけでなく
気持ちにも
フィットするスーツ
ディレクター 上月 剛
azabu tailor
KITTE 3Fオーダースーツというと、格式高い雰囲気のなか、無口な紳士が静かに採寸する、といったイメージを思い浮かべる人も多いのでは?だが、「麻布テーラー」で迎えてくれた上月剛さんはとても気さくで、親しみやすい笑顔が印象的だった。
「敷居が高いと思われがちで、初めてのご来店は緊張されると思いますが、『麻布テーラー』ではその必要はありません。むしろ普段通りにリラックスして楽しんでいただくのが、良いスーツを仕立てる秘訣です」
「麻布テーラー」の特徴は、日本国内の自社工場で行う高品質の仕立てや、ここでしか手に入らない別注を含め、国内外から集めた約3千種の生地。さらに、そのパーソナルオーダースーツは4万4千円から注文できるというから驚きだ。
「『麻布テーラー』が人気を集める理由のひとつが、スタッフの提案スキルの高さです。スーツ販売に関わる資格を有し、装いのルールを知っているからこそ、ライフシーンにあったご提案ができます。オーダーの過程も楽しんでいただけることが、お客様の支持に繋がっているんです」
そう語る上月さんは、1999年の「麻布テーラー」スタート時から携わり、テーラーの固定観念を覆すビジネスモデルの実現に尽力してきた。もっと言えば、「麻布テーラー」を運営する老舗紳士服メーカー「メルボメンズウェアー」に新卒で入社して以来、紳士服一筋だ。そんな上月さんにとって、テーラーの面白さとはどういったところなのだろう?
「お客様と会話をしながら個性を引き出し、それに合うご提案をして一緒にスーツを作っていく。単に販売するだけでなく、デザイナー的な要素もあり、奥深い楽しさがあると思います。例えば、どういうシーンで着られるのか、お持ちのシャツやネクタイはどんなものが多いかなど、細かく聞き出すんです。営業の仕事でガンガン着倒すのであれば、生地は丈夫でシワになりにくく、ストレッチ性があって動きやすいものをご提案します。目指すのは、サイズだけでなく、気持ちにもフィットするスーツ。朝、パッと身にまとったら今日も頑張るぞと思えるようなスーツをお届けしたいんです」
azabu tailor麻布テーラー
3F SHOP PAGESIDE STORY
最新トレンドを常にインプットし、発信する。
それが「麻布テーラー」の進化へ
ディレクターである上月さんや仕入担当者は、イタリアで開催されるメンズファッション見本市「ピッティウオモ」や、世界的なテキスタイル見本市「ミラノウニカ」などにも赴き、世界基準のトレンドスタイルをキャッチしている。そこで得られた知見を商品企画やシーズンルックに反映させるほか、全国のスタッフに向けてトレンドリサーチをフィードバック。商品企画からルック、スタッフの知識など全てに紐づいているため、どの店舗に行ってもリアルなトレンドを理解した提案を受けられるのだ。こういった点も、「麻布テーラー」がスーツ好きな男性や、ファッション業界人の間で一目置かれる一因になっているといえるだろう。今後もファッションテーラーとしての「麻布テーラー」の進化に注目したい。