HUMAN
STORIES
10年も20年も、
長く人生に
寄り添える家具を
モダンデコ株式会社 山端大介
ARMONIA丸の内
KITTE 3F常識を覆し続けてきたのは
一貫してニーズに応えるため
〝美しい家具。美しい価格〟をコンセプトに掲げる「アルモニア」。ネット通販が今ほど普及していなかった2005年にネットショップからスタートし、今では全国8店舗を展開する家具ブランドだ。運営するモダンデコ株式会社の商品部で開発に携わる山端大介さんに、その異色の歴史を教えてもらった。
「ブランドが立ち上がった当時は、〝良い家具は高い〟というのが常識でした。その代表格がイタリアンモダンファニチャーといわれるもの。価格だけではなく、サイズ面でも日本の家屋には合わなかったんですね。欲しいけど買えないと諦める人が多かったと思います。そのニーズに応えようと始まったのが『アルモニア』なんです」
常識を覆す挑戦は、まさに言うは易く行うは難しだったろう。
「いちばん苦労したのは、自社工場を持つことでした。ただコストを下げるだけであれば、方法は色々あります。でも、自分たちが納得のいく品質を担保しながら価格を抑えるには、どうしても自社工場が必要だった。私たちは〝お客さまの工場〟という言い方をしていますが、自社工場を持つことで、お客さまの声を最短距離で反映することもできます」
「アルモニア」以前も、インテリア業界ひと筋で渡り歩いてきた山端さんから見ても、そのスピード感には感心したと言う。
「実店舗を作ったのも、実際に試したいという要望が増えたのと同時に、私たちがリアルなお客さまの声を拾える場が欲しかったから。そのためにもお客さまとの対話を大切にしていて、何時間も話すことがあるくらいです(笑)」
最初は「家具のデザインってかっこいい」というシンプルな理由でインテリア業界に入ったという山端さん。知識や経験を重ねた今、その面白さも変わってきたそう。
「購入された家具の設置に、特別に同席させてもらった時、お客さまが本当にワクワクしているのが伝わってきて。設置後のこれにしてよかったという充足感に満ちた顔が忘れられないんです。家具は買って終わりではないんですね。10年も20年も、人生を共に過ごすもの。だからこそ、先を見据えてお客さまのライフスタイルに寄り添う提案をしていきたいです」
ARMONIA丸の内アルモニア マルノウチ
3F SHOP PAGESIDE STORY
新しい発見や意外な驚きのある展示で
ショールームをインテリア好きになる入り口に
ネットショッピングの黎明期、ネットでインテリアは売れないと言われていた時代に“美しい家具。美しい価格”を実現しても、売れなくては意味がない。そこで「アルモニア」が力を入れたのが写真だった。「ネットでも使用シーンをイメージしやすいよう、小さな自社スタジオを作り、インテリアをコーディネートした商品写真をアップするようにしたんです」と山端さんは言う。今でこそ当たり前だが、当時は倉庫で撮影したような商品写真ばかりだった。ここでも常識にとらわれなかった「アルモニア」。季節ごとにテーマを変える店舗の展示でも、オリジナリティあふれるインテリア小物との組み合わせを提案している。通うたび発見がある、それも「アルモニア」の面白さだ。